まずは旧市街。
スルタンアフメト公園にはオベリスクがあります。
ここはローマ時代の円形競技場の跡。
このオベリスクは東ローマ帝国のテオドシウス1世が建てたので「テオドシウスのオベリスク」とも呼ばれています。が、元々は新王国時代第18王朝のトトメス3世が古代テーベ(現ルクソール)、カルナックのアメン大神殿の第7塔門の南に2本建てたもののうちの1本です。
エジプトでもう1本を見ていたので、なんだか感動でした。
そして、ここ地区のメインはやはりこのスルタン・アフメット・ジャーミー。ジャーミーとはモスクのこと。
ブルー・モスクとも呼ばれています。
アフメット1世の命で建てられたもので、1616年に完成。
オスマン帝国時代のモスクは、権威を示すために複数のミナレット(尖塔)が建てられました。
ただ決まりがあり、スルタン(皇帝)は4基、皇族は2基など。
しかしここは6本もあります。2019年まではここが唯一6本のミナレットをもつジャーミーだったそうです。
直径23mの中央ドームを、4つの副ドームが挟んで、さらにその周りを2つの小さいドームが囲んでいます。
繊細な模様がすてきすぎて、見とれてしまいました。
ステンドグラスも見もの。建築当時のものを複製しているそうですが。
柱も細かい模様で埋め尽くされています。柱の3筋だけ濃いブルーですが、実は本来はこの色だったそう。3筋だけ復元させてあるそうです。全部やるのは相当時間がかかりますからね。
オスマン帝国時代に生産が盛んだったイズニック産のタイルも約2万枚使われているそうです。
モチーフとなっている花はチューリップ、カーネーション、リラ、ザクロ、糸杉などなど。
特にチューリップはトルコの国花でもあるので、いたるところにありました。どれも素敵すぎて。
入り口には足と手を清める場所もあります。信者の方は雨の中、清めてから中に入ってらっしゃいました。
そして、このブルーモスクのそばにあるのが「アヤソフィア」。
ビザンチン帝国時代の360年に建てられました。
15世紀までキリスト教の教会として存在し、オスマン帝国時代にはイスラム今日のモスクに改修。ビザンチン帝国の1000年の繁栄を物語るモザイク画(人物画)はすべて上に漆喰で隠され、上からイスラム教の装飾が施されたんです。
その後20世紀にトルコが共和制に移行するとここは無宗教の博物館に転身。漆喰が剥がされ他部分には当時のモザイク画が表れています。しかし、2020年、大統領の方針により再びモスクに変わりました。
2020年に再びモスクとなったため、お祈りの際に見えてしまう人物画の部分は布で隠されています。
↓ここの真ん中の柱、斜めになってますよね。建築中に斜めなのがわかり・・・
建設途中で、外側を補強して建物が壊れないようにしたそう。黄色い〇が補強部分。
帳尻を合わせてしまう、当時の建築技術にこれまた驚き。
地震の多いトルコ。建築物には必ず地震計がついています。
↓黒い四角い箱のようなもの、それが地震計。毎日観測しているんですって。